こんばんは。スズキです。

私が小さい頃、時折、遠い親戚が
本を小包で送ってくれました。

「私宛」、
しかも両親からでもなく、
遠い存在から届く「小包」という特別感に
毎回胸がときめき、
いつも夢中で読んでいたのを覚えています。
私の本好き人生は、そこをキッカケにスタートした気がしていて、
その親戚のNおばさんには、今でも感謝です。

 

それで、自分に娘が生まれた時、考えました。
娘にも本に親しみを持ってもらいたい。
本と仲良くいられれば、きっと人生のいろんな場面で、
娘の視野が広がったり、救われたり、純粋に心が躍ったり、
たくさんの素晴らしい体験が娘にあるはず、と。

そして、親が力になれないことも、
本が力を貸してくれることもあるはず、と。

だから、いつか私が、
娘にとってのNおばさんになろう、と思いました。
足長おじさんならぬ、足長おばさん的な。

 

それで、娘が1歳になったのを機に、
幼稚園年少が終わるまでの約4年間、
月に一度、2冊ずつの絵本が
娘宛に届くように手配をしたのでした。

さすがに架空の親戚のおばさんを
でっち上げるわけにもいかなかったので、
そこはファンタジーに(いや、苦し紛れに? 笑)
本の神様からのプレゼントだよ、と伝えて。

 

ちなみに、
当初は、私が自分で本屋さんに行って
毎回選ぼうとしていたのですが、
娘にバレずに本屋さんで買う、というのもなかなかハードルが高く、
私好みの画風や、知っている作家さんに偏ってしまう懸念もあって、
最終的には、絵本の定期購読サービスを契約。

基本的にはその配本計画をベースにしつつ、
時々、好みの本にチェンジしたりしながら4年間続けた、
というのが内実です。
つまり、巷のサービス頼み。苦笑

でも、毎月毎月、選ばれた本をネット上で確認し、
「ああ、この本かあ!うんうんいいよね^^」と思ったり
「この本、知らない!へー!面白そう!」と感じたり、
「できればこのタイミングでこの本を贈りたいから、
 この本とチェンジかなあ・・」なんて計画したり・・・
今思い返せば、娘の顔を想像しながら、
密かに本を選び、到着を待つその作業も楽しかった。

 

一方、既に棚いっぱいの絵本がある状態で生まれてきた
第二子・第三子には、その手間はかけられておらず、

しかも、仮に本棚に無限のゆとりがあったとしても、
あんな風に、本をゆっくり選ぶ時間なんて今はそうそうなく、

あの時間は私にとって
第一子特有の、濃密な子育ての象徴のようにも感じて、
なんだか愛おしい記憶でもあるのでした。

 

そして、そんな時間の甲斐あって、
毎月、本をとても楽しみにしてくれた娘。
宅急便のお兄さんを
「本のお兄さん」と呼んでいた時期もあったほどです。

そして、年中さん以降は、
娘本人にも好みや愛着が出てきたり(幼稚園で読んだ本のシリーズとか)、
「自分で選ぶ」というところに価値があるようになってきたので、
足長おばさんは封印。

「あなたが自分で選べるようになったから、
本の神様は、別の人のところに届けに行くみたいだよ」
と伝え、定期購読を終了させたのでした。

・・・
ああ、懐かしいなあ。

 

今や、小学校1年生となった娘。
今時の小学生は、なんだか忙しくて、
ゆったり本を読むなんて時間がなかなか取れず、
私も親として反省も多々あるのですが、

それでも、本に苦手意識を持たず、
興味を持ってくれていることには、
少し安心を覚えています。

私も小さい時に読んだ「エルマーの冒険」のように
字がメインの本も読むようになったり、
夏休みの調べ学習で、色々な図鑑に挑戦したり、と
成長を感じる瞬間も。

これからも、付かず離れずの距離でいいので、
娘のそばに本のある人生であったらいいなと
ほんのり願う今日この頃です。

 

そして・・・
上述の通り、下の子たちには、
なかなか本を読んであげられていないため、
夜寝る前にでも絵本の時間を確保したいというのが、
兼ねてからの課題!
その傍らで、上の娘は好きな本を読んでくれたらいいし、
もちろん一緒に絵本を見てくれてもいいし。

そしてそして、ゆくゆくは、
その時間が、家族それぞれに好きな本や音楽なんかを
静かに楽しむ(もちろん私も)
・・・・という夢のような時間になったら・・・
(あぁ、週1でもいい、いや月1でもいい・・・笑)

なーんて、
目の前の現実とはかけ離れた妄想も繰り広げつつ。笑

本と歩む人生。
これからも親子それぞれ、楽しめたら幸いです。

 

なお、次回の私のコラムでは、
「スズキ的・絵本sellection!! #定番の名作以外」
と題し、
我が家にある絵本たちの中から、
私の気に入っている絵本(定番の名作以外)を
紹介できたらなあと計画しております。
よーし、選ばなきゃ・・!
私自身楽しみデス。

 

追伸:
先週、身内に不幸がありまして、
毎週金曜にお届けしていたコラムを
急遽お休みさせていただきました。
事前告知もなく、申し訳ございません。
また今週より金曜夜でお届けしてまいりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。